どうも!現在はシドニーでエンジニアをしているワタです!
「いつか海外で現地採用として働きたい」
「オーストラリアで働くことに興味がある」
今日はそんな方に向けて、僕が実際に経験したオーストラリアでの海外転職について書きます。
オーストラリアでの就職活動の結果、最終的に日系の総合商社で現地採用として働くことになりました。僕自身の経験を踏まえ、これから海外就職を目指す人への僕からのアドバイスも含め解説していきます。
Contents
海外転職時の僕のスペック
- 日本の船会社(海運業)にて営業経験約3年
- TOEIC900点ちょい(学生時代に取得。日系企業のみまだ有効。)
- しかし、帰国子女でもないので英語レベルは正直微妙です。
という状況で、オーストラリアのシドニーで海外転職活動を開始しました。
此れと言って突出した経験はありませんが、日本の川崎汽船で一生懸命に働いた3年間の経験と、学生時代に勉強して取得していたTOEIC900点が、海外での転職活動を助けてくれる結果となりました。
ちなみに、TOEICが有効なのは日系企業のみですので、そこは注意してください。
「わたさんは船乗りだったんですか?」とよく質問されますが、僕は陸上総合職採用の営業で、船乗りではありませんでした。この写真は、研修の一貫でたまたま乗船し、冬の大荒れの新潟港から中国のある港まで行った時の写真です。大時化で、船酔いし易い僕にとっては、地獄の研修となりました。
オーストラリアでの海外転職活動の結果
まずは、オーストラリアでの海外転職の結果からお伝えします。
- 日本●●(食品) 内定
- JC●(金融)内定
- ●●トレーディング(食品商社) 内定
- 伊藤忠豪州(総合商社) 内定
この時、募集のあった日系企業からはすべて内定頂けました。
一方で、非日系企業、いわゆる外資系企業もアプライしまくりましたが、書類選考通過して、電話面接まで行ったのが3社程度で、残りは、ほぼ無視でおわりました。厳しい現実です。
外資系企業の電話面接では、いつも募集しているポジションに関連する実務経験を聞かれました。例えば、IT(セールスフォースとか)での法人営業のポジションであれば
- IT業界での実務経験ある?
- 法人営業経験ある?
- オーストラリアでの実務経験ある?
- ITの学位ある?
などを聞かれましたが、僕は全てノーとしか言えなった面接もありました。笑
オーストラリアでは、日系企業で貿易関連の仕事はそこそこありますが、非日系企業では、とても少数です。やはりIT関連のポジションの募集が多かったです。
つまり海外現地採用で大切なのは、
- 採用ポジションに関連する実務経験をもっているか(最重要)
- 採用ポジションに関連する学位があるか
- 英語力
ということです。
オーストラリアの外資系企業(非日系企業)には、未経験者を0から育てようなんてマインドはありません。日本の新卒一括採用のようなシステムもありません。この時僕は初めて、日系企業の新卒を採用して、未経験から育てようと言うシステムは相当ありがたいものだと実感しました。
オーストラリアでは、一応 「graduate program」というのがありますが、ここでも学生時代のインターンなどの経験が非常に重要になってきます。今のスキルセットで、何ができるのか? という点を追求されます。
非常にシビアな世界ですが、自分の市場価値を高めれば、様々な転職機会と高い報酬がまっています。
オーストラリアの日系企業の現状
日本での就職と違い、オーストラリアのシドニーでは、若手かつ日系企業での実務経験のある人材が、そもそも少ないです。
オーストラリアの場合は、昔はビザが比較的取得しやすかったので、だいたい40歳以上の日本人が多い印象です。
また、ワーキングホリデーで来られて現地の方と結婚というケースも多く、私の働いてたオフィスでは、40代前後の日本人の方がとても多かったです。「これ、10年後とか、どうなるんだろ」と、少し気になりました。
一方で、オーストラリアにある日系企業は日本語も話せるオーストラリア人を採用したいのですが、その人材もまた非常に少ないです。また、その中で日系企業に興味を持ってくれる人材となると、ますます少なくなります。
その理由は、
- 一般的にオーストラリアのシドニーにある、イギリス、アメリカ、 現地オーストラリアの企業と比べ、日系企業は給与水準が低い。
- 駐在できているマネージャーの英語力が低すぎるため、コミュニケーションが面倒になるケースがあり。
- ワーキングカルチャーが違いすぎる(残業、接待=面倒、我慢=素晴らしい、など)
- 本社の承認を取らなければならないケースが多すぎる(too much process..と日系の企業で働いたことのあるオーストリアの友人がいってました。)
などです。
海外転職を目指す方に送る僕からのアドバイス
ここからは、僕自身の経験、失敗を踏まえ、海外就職・海外転職を目指す方向けに、今すぐにでも行動を開始してほしい、ポイントを3点紹介します。
転職エージェントには複数登録しアンテナを張っておく
仕事をしている方にとっては、まず最初にやるべきことは転職エージェントへの登録です。どんな機会があるかは登録してみないとわかりません。貴重な機会を逃さないよにしっかりアンテナをはっておきましょう。登録は無料なのですぐにやりましょう。転職エージェントについては、【失敗しない】おすすめ転職サイト・転職エージェント3選の記事で解説しています。
転職エージェントに登録し、エージェントと面談した感じは如何だったでしょうか?
もし今の自分の仕事、仕事から得られるスキルが海外で役に立たないと判断したら、早めに転職するなりして軌道修正するべきでしょう。
特にやりたいことがない方には、これから紹介するエンジニア(プログラマー)は、オススメできる職種です。
日本で1年でも実務経験を積んでおく【最重要】
海外でITの営業がしたいなら、その実務経験を日本で積んでおきましょうという意味です。これが、非常に大切です。
例えば、エンジニア(プログラマー)で海外での転職を目指すのなら、エンジニアとして日本で働いておこうと言う意味です。
日本での未経験からの就職(日本語使える+新卒採用システムに乗っかる)と、海外での未経験からの就職(経験なしでの苦しい戦い。乗っかるものなし。)の難易度は比較になりません。念の為ですが、日本での未経験からの就職の方が100倍簡単だよということです。
ここで、こんな声が聞こえてきます。
自分の好きなこと、やりたい仕事がわからない。
仕事をする前から分かっていれば最高ですが、実際、なかなかわからないものです。僕もそうでした。
現時点で好きなこと、やりたいことがわからないと悩んでいる方は、悩むことをやめて少しでも興味があることをやってみましょう。考え続けても、好きなこと、やりたい仕事なんて、思いつきません。
結局、僕は、
- 土木院卒
- 新卒で海運の営業
- 現地採用で総合商社
- 営業からエンジニアにキャリアチェンジ
- ベンチャーも経験し、現地企業4社目
と、キャリア的には、とてつもなく非効率な道を歩んでいます。
ですので、自分がやりたい仕事はわからないけど、人生の中でどうしてもこの国に行きたいというのがあれば、これから紹介する下記のアプローチをお勧めします。
- 移住したい国で需要のある、もしくはこれから需要の増えそうな職種を調べる(エンジニアとか)
- 日本でその関連する実務経験を積む
- 現地のその分野のスクールに行く(オプショナル)
- 現地で転職活動をする。
というアプローチもありだと思います。他の国はわかりませんが、オーストラリアで日本語を必要としないポジションに実務経験なしで挑むのは、かなりハードでした。
3のスクールはオプショナルです。実務経験さえあれば、3のスクール(学位)はなくても十分に戦えます。
英語もしくは現地の言葉は鍛え上げる。TOEIC900点では足りません。
もうすぐ、オーストラリア海外生活5年となります。今所属しているオーストラリアの会社では、日本人一人という環境で働いていますが、自分の英語力に満足する日は来ないように感じています。笑
テレビのニュースはほとんどわかりますが、業務で専門的な議論になると、もっとうまく説明できればとモヤモヤすることが多々あります。もっと楽にコミュニケーションとれたらいいのにと、いつも思います。
ここで注意ですが、そんな僕の英語力でも十分仕事はやっていけます。仕事はやっていけるけど、語学力高いに越したことないよという話です。
また、現地生活を楽しむためにも、語学力は磨きあげておきましょう!
僕のオススメの英語学習サイトをいくつか紹介しておきます。
-
オンライン英語コーチ「スパルタバディ」 : オンラインマンツーマン英会話コーチングですので、コーチがついてくれます。英語学習は続けることが大切ですが、それが苦手な方に特にオススメします。また、多くの日本人が苦手とするアウトプットもしっかりと鍛えることができます。
- 【 HiNative Trek 】 :こちらはTOEICなどの勉強である程度の基礎ができている人で、英語を読むこと、聞くことはまあまあだけど、アウトプットに自身がないという人にオススメです。過去の僕も含め、日本で一人で勉強していると大抵アウトプット不足に陥ります。
エンジニアは海外移住を狙いやすい職種
「転職エージェントにも登録し、エージェントと相談もしたけど、今の仕事のスキルでは海外移住は厳しそうだ」
「海外に行きたいけど、まだ学生で、これといってやりたい仕事が見つからない」
という方には、エンジニア(プログラマ)は、オススメできる職種です。
エンジニアという職業は、オーストラリアだけでなく世界中で人材不足ですので、興味がある方には自信を持ってオススメする仕事です。詳細は【現役海外在住エンジニアによる】エンジニアとして海外移住を狙うためのロードマップで解説しています。
なぜ海外転職で実務経験と語学力が大切なのか
それは、日本語を武器として日系企業だけを対象に海外で転職活動をすると、応募可能な求人案件が非常に少なくなるからです。
僕は今オーストラリアにいるので、オーストラリアを例に説明します。
オーストラリアで最も有名な求人情報サイトが seek です。
このサイトで、“Japanese“ のキーワードで求人を検索してみます。(対象、オーストラリア全域)
=> 620 jobs.
620件の求人があるということですね。この中には、日本語を使うあらゆるジャンルの仕事が含まれます。商社、銀行、保険などなど。ちなみに、この中の約50%は、シェフとか旅行業関連です。
次に、僕は今オーストラリアでエンジニアとして仕事をしてますので、“JavaScript” のキーワードで求人検索してみます。ちなみに、”JavaScript”は、プログラミング言語の一つです。つまり、プログラマーの仕事に限定して求人検索しています。
=> 3,083 jobs.
プログラマーの仕事に限定しているのに、これだけあります。また多くのテックスタートアップはこのサイトに求人案内をださないので、実際はもっと求人数があると思います。
以上のように、実務経験から習得した専門的なスキルと現地の語学力がないと、応募できる求人案件自体がとても少なくなるということです。だから、専門スキルと語学力の強化が大切だと強調しているわけです。
オーストラリアでの海外転職のまとめ
上記のポイントを事前に計画して実践すれば、海外での非日系企業への就職も可能です。やはり海外での就職、転職で、少数派である日系企業しか選択肢がないとなると、結構寂しいです。せっかく海外に来ているのだから、外資系で働きたい人もいるでしょう。
自分の人生を、海外では数の少ない日系企業のみに委ねないといけない気分はあまりいいものではないなと、僕は感じました。念の為付け加えておきますが、日系企業で働くのが悪いと言っているのではありません。精神的にも、選択肢は多い方がいいというだけ話です。
今日から少しでも行動を起こし、夢の実現に一歩でも近づきましょう。
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